专利摘要:
無線周波数コイル(30)は、無線周波数スクリーン(34)と、無線周波数スクリーンと結合された平行な細長い導電素子群(36)によって形作られ、且つマルチチャネル無線周波数ドライバ(32)と動作可能に接続されるように構成された複数の動作TEM素子(35)と、複数の補助的な細長い導電素子(40、50、60、70、80a、80b)とを含んでいる。各補助的な細長い導電素子は、2つの隣接する動作TEM素子に平行に、該2つの隣接する動作TEM素子の間に配置され、且つ該2つの隣接する動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される。補助的な細長い導電素子は、各2つの隣接し合う動作TEM素子の間に配置される。
公开号:JP2011507586A
申请号:JP2010539029
申请日:2008-12-19
公开日:2011-03-10
发明作者:リュデケ,カイ−ミヒャエル
申请人:コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ;
IPC主号:A61B5-055
专利说明:

[0001] 以下は磁気共鳴技術に関する。以下は、例として磁気共鳴撮像及び磁気共鳴スペクトロスコピーに適用され、特にそれを参照して説明される。しかしながら、以下は、その他の医療撮像応用及び無線周波数応用にも適用される。]
背景技術

[0002] 磁気共鳴周波数及び自由空間波長は、静(B0)磁場(主磁場としても知られる)に依存し、特に、自由空間波長は磁場の増大とともに短くなる。高い磁場(例えば、約3テスラ又はそれ以上)において、比較的短い自由空間波長は、例えばバードケイジコイル又はTEMコイル等の従来の直交駆動の体積(ボリューム)コイルによって提供されることが可能な無線周波数励起に、実質的な空間不均一をもたらし得る。]
[0003] 従って、磁気共鳴産業が、例えば7テスラで動作する磁気共鳴スキャナ等、より高い磁場へと向かうにつれて、別々に駆動される複数の導電体を有するマルチチャネル型のコイルに関心が持たれている。マルチチャネルコイルにおいては、より良好な空間均一性を実現するよう、相異なる駆動用無線周波数信号を調整することができる。]
[0004] しかしながら、名目上は別個のコイル素子群の間での誘導結合が問題となり得る。バードケイジコイルの場合、素子はエンドリングによって接続されたラング(rung)であり、問題となるカップリングを助長する。従って、マルチチャネルコイルは、横電磁(TEM)構成を有するものになる傾向にあり、各TEM素子は、電流帰還路を提供する無線周波数シールド又はスクリーン(遮蔽体)と両端で接続された細長い導電体を含む。それらのTEM素子は、電気的なグランド面である無線周波数シールド又はスクリーンによってのみ相互接続されるので、素子間のカップリングは実質的に抑制される。]
[0005] しかしながら、一部の構成及び一部のスキャナでは、隣接し合うTEM素子間での誘導結合が問題をはらんだままである。TEM素子同士の間での誘導結合を更に抑制するための複数の手法が技術的に知られている。]
[0006] 1つの手法において、各TEM素子の隣に小さいカップリングコイル又はループが付加され、如何なる2つの隣接TEM素子に対しても、一対のそのようなコイル又はループが伝送線によって接続される。好適な配置及び調整により、この手法を用いてそれらTEM素子の相互インダクタンスを実質的に相殺することができる。しかしながら、この調整は一般的に、可変リアクタンスの使用を必要とする。これらのリアクタンス及びデカップリングコイル又はループは、TEMコイルに複雑性を加える要素であるとともに、基本的なTEMコイルレイアウト内に容易に組み込むことができない。また、コイル又はループの接続は、コイルの調整処理を複雑にする相互依存性をもたらし、その他の問題を生じさせ得る。]
[0007] 別の一手法は、隣接し合うTEM素子の間に、直列接続された補償変換器を挿入するものである。しかしながら、この手法は望ましくないことに、TEM素子のインダクタンスを増大させてしまう。]
[0008] 別の一手法は、TEM素子の無効(リアクティブ)終端間に容量性の回路網を挿入するものである。容量結合の好適な選定により、TEM素子同士の間の誘導結合を実質的に相殺することができる。この場合も、容量性の回路網は、TEMコイルに不所望の複雑性をもたらし、デカップリングを達成するように調整することは困難である。]
[0009] 故に、改善されたマルチチャネルTEMコイル、及びTEM素子をデカップリングするための改善された方法に対するニーズが満たされずに残されている。]
発明が解決しようとする課題

[0010] マルチチャネルTEMコイル、及びTEM素子をデカップリングするための方法が開示される。]
課題を解決するための手段

[0011] 例として示す特定の実施形態によれば、無線周波数コイルが開示される。当該無線周波数コイルは、無線周波数スクリーン(遮蔽体)と、無線周波数スクリーンと結合された平行な細長い導電素子群によって形作られ、且つマルチチャネル無線周波数ドライバと動作可能に接続されるように構成された複数の動作横電磁(TEM)素子と、複数の補助的な細長い導電素子であり、各々が、2つの隣接する動作TEM素子に整列され(すなわち、平行に)、該2つの隣接する動作TEM素子の間に配置され、且つ該2つの隣接する動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される、複数の補助的な細長い導電素子とを有する。]
[0012] 例として示す特定の実施形態によれば、無線周波数励起システムが開示される。当該無線周波数励起システムは、無線周波数スクリーンと、無線周波数スクリーンと結合された平行な細長い導電素子群によって形作られた複数の動作TEM素子と、複数の補助的な細長い導電素子であり、各々が、2つの隣接する動作TEM素子と平行に、該2つの隣接する動作TEM素子の間に配置され、且つ該2つの隣接する動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される、複数の補助的な細長い導電素子とを含む横電磁(TEM)コイル;及び該TEMコイルに結合され、動作TEM素子の各々を他の動作TEM素子から独立に駆動する、あるいは動作TEM素子の複数の異なるグループの各々を他のグループの動作TEM素子から独立に駆動するマルチチャネル送信器;を有する。]
[0013] 例として示す特定の実施形態によれば、磁気共鳴スキャナが開示される。当該磁気共鳴スキャナは、主(B0)磁場を生成する磁石と、主磁場に磁場傾斜を重畳するように構成された磁場傾斜システムと、直前の段落で説明した無線周波数励起システムとを有する。]
[0014] 例として示す特定の実施形態によれば、磁気共鳴励起方法が開示される。当該方法は、磁気共鳴スキャナの検査領域内に無線周波数場を生成するよう、複数の平行な動作TEM素子を独立に励起するステップと、各補助導電素子が2つの隣接する平行な動作TEM素子の間にそれらと整列して(すなわち、平行に)配置された補助導電素子群を用いて、複数の平行な動作TEM素子のうちの隣接し合う動作TEM素子をデカップリングするステップとを有する。]
[0015] 例として示す特定の実施形態によれば、マルチチャネルTEMコイルの動作TEM素子をデカップリングする方法が開示される。当該方法は、マルチチャネルTEMコイルの隣接する動作TEM素子の間に、該隣接する動作TEM素子と誘導結合するように補助導電素子を配置するステップと、マルチチャネルTEMコイルの動作TEM素子同士をデカップリングさせるように補助導電素子を調整するステップとを有する。]
発明の効果

[0016] 1つの利点は、TEM素子間のデカップリングが改善されたマルチチャネルTEMコイルが提供されることにある。]
[0017] 他の1つの利点は、TEM素子をデカップリングするための改善された方法が提供されることにある。]
[0018] 他の1つの利点は、単純化されたマルチチャネルTEMコイルが提供されることにある。]
[0019] 以下の詳細な説明を読んで理解することで、本発明の更なる利点が当業者に認識されるであろう。]
図面の簡単な説明

[0020] 以下、添付の図面を参照し、例として以下の実施形態に基づいて、上述及びその他の態様を詳細に説明する。
磁気共鳴スキャナシステムを示す図である。
図1のスキャナシステムでの使用に好適な介在デカップリングTEM素子を備えたマルチチャネルTEMコイルを示す斜視図である。
2つの隣接する動作TEM素子と、細長いストリップ状の導体を含む介在デカップリングTEM素子とを含む図2のマルチチャネルTEMコイルの一部を示す斜視図である。図3に示す図2の円筒形コイルの部分は、説明の便宜上、巻かれた状態から実質的に広げて、すなわち、平らにして示されている。
代替的なTEMコイルの一部を示す斜視図であり、2つの隣接する動作TEM素子と、細長いロッド状の導体を含む介在デカップリングTEM素子とを示している。
代替的なTEMコイルの一部を示す斜視図であり、2つの隣接する動作TEM素子と、細長い二重のロッド状の導体を含む介在デカップリングTEM素子とを示している。
代替的なTEMコイルの一部を示す斜視図であり、2つの隣接する動作TEM素子と、細長い導電ループを含む介在デカップリング素子とを示している。
代替的なTEMコイルの一部を示す斜視図であり、2つの隣接する動作TEM素子と、細長い導電ループ及び細長い導電ロッドの組み合わせを含む介在デカップリングTEM素子とを示している。
代替的なTEMコイルの一部を示す斜視図であり、2つの隣接する動作TEM素子と、各々がその両端で動作TEM素子のうちの一方と動作可能に結合された2つの細長いストリップを含む介在デカップリング素子とを示している。 対応し合う参照符号は、様々な図で使用されるとき、それらの図中の対応し合う要素を表す。] 図1 図2 図3
実施例

[0021] 図1を参照するに、磁気共鳴スキャナ10は、被検体16(図1に幻影的に示す)が配置される検査領域14内に静(B0)磁場を生成する主磁石12を含んでいる。図示した磁気共鳴スキャナ10は、選択要素が見えるように断面図にて示した水平ボア型スキャナであるが、その他のタイプの磁気共鳴スキャナも使用され得る。磁気共鳴スキャナ10は、場合により、主磁石12が検査領域14内に約3テスラ又はそれ以上、そして一部の実施形態では約5テスラ又はそれ以上、の磁場強度の静(B0)磁場を生成する高磁場スキャナである。一部の実施形態において、主磁石12は検査領域14内に7テスラの磁場強度の静(B0)磁場を生成する。より高い、あるいは、より低い磁場強度も意図される。] 図1
[0022] 磁気共鳴スキャナ10はまた、磁場傾斜システム18を含んでいる。磁場傾斜システム18は、選択された磁場傾斜を静(B0)磁場に重畳し、例えば、磁気共鳴励起を空間的に制限すること、磁気共鳴周波数及び/又は位相を空間的にエンコードすること、又は磁気共鳴を作用させなくすること等の様々な作業を実行する。一部の実施形態において、磁場傾斜システム18は、例えばx、y及びz方向といった3つの直交する方向で選択磁場傾斜を生成する複数のコイルを含む。必要に応じて、磁気共鳴スキャナは、例えばボアライナや、アクティブコイル又はパッシブ強磁性シム等、図1に示していない他の要素を含んでいてもよい。被検体16は、移動可能な被検体支持台20上に配置されることによって好ましく準備される。被検体支持台20は、その後、磁気共鳴データの収集のため、支持した被検体16とともに図示した位置へと挿入される。例えば、被検体支持台20は、当初は磁気共鳴スキャナ10に隣接するカウチ22上に置かれ、被検体16が支持台20上に配置された後にカウチ22から磁気共鳴スキャナ10のボア内にスライド移送されるパレット又はテーブルとし得る。] 図1
[0023] 引き続き図1を参照しながら更に図2を参照するに、マルチチャネル横電磁(TEM)コイル30は、被検体16の選択領域内に磁気共鳴を励起するようにマルチチャネル送信器32によって励起される。場合により、TEMコイル30はまた、TEMコイル30に切り換え可能に結合されることが可能な受信器(図示せず)を用いて磁気共鳴信号を受信するように使用される。あるいは代替的に、表面コイル又はその他の局部コイルの形態をした別個の受信コイル(図示せず)が設けられてもよい。図示したマルチチャネルTEMコイル30は、磁気共鳴スキャナ10のボアと実質的に同軸に配置された、概して円筒形の形状を有する全身コイルである。他の実施形態においては、マルチチャネル送信器32と接続されたマルチチャネルTEMコイルは、例えば頭部コイル又は肢部コイル等の局部コイルであってもよい。] 図1 図2
[0024] 図示したマルチチャネルTEMコイル30は、無線周波数遮蔽体(シールド)又はスクリーン34と、平行な細長い導電素子群36によって形作られた複数の動作TEM素子35とを含んでおり、細長い導電素子36はその両端又はその近傍で無線周波数スクリーン34と結合されている。細長い導電素子36は、マルチチャネル無線周波数送信器又はドライバ32と動作可能に接続されるように構成されている。一部の実施形態において、細長い導電素子群36の1つによって形作られた各TEM素子35は、マルチチャネル無線周波数送信器又はドライバ32の専用チャネルによって独立に駆動される。他の実施形態においては、TEM素子35は電気的に、各グループが細長い導電素子群36のうちの2つ以上を含む2つ、3つ、4つ、又はそれより多くのグループに構成されて、各グループが、マルチチャネル無線周波数送信器又はドライバ32の1つのチャネルによって、好ましく独立に駆動されてもよい。複数の平行なTEM素子35を好ましく独立励起することにより、高い磁場強度にあっても、また被検体を搭載した場合であっても、磁気共鳴スキャナ10の検査領域14内に空間的に実質的に均一な無線周波数場を生成することができる。図示したTEMコイル30の無線周波数スクリーン34は、円形断面を有する円筒形の形状を有している。しかしながら、楕円断面、半径方向に非対称な断面、又はその他の断面を有する円筒無線周波数スクリーンも意図される。また、無線周波数スクリーンが閉ループを形作らないことも意図される。]
[0025] 引き続き図1及び2を参照しながら更に図3を参照するに、効率的なマルチチャネル動作のため、無線周波数スクリーン34と結合された平行な細長い導電素子群36によって形作られた動作TEM素子群は互いに減結合(デカップリング)されることが望ましい。これを達成するため、複数の補助的な細長い導電素子群40が、互いに平行に配置され、且つ2つの隣接する動作TEM素子35の間の中心に配置される。補助的な細長い導電素子群40の各々は、2つの隣接する動作TEM素子35を実質的にデカップリングするように調整される補助TEM素子を形作るように無線周波数スクリーン34と結合される。この補助素子は、相互結合電流が隣接する動作TEM素子35に流れることを阻止することに十分な効果がある電流を担持するように調整されるべきである。] 図1 図3
[0026] 図示した補助的な細長い導電素子群40は、長さ及び無線周波数スクリーン34からの間隔において動作TEM素子群35と同様であるが、動作TEM素子群35と比較して実質的に長い、短い、あるいは異なるようにスクリーン34から離隔された補助的な細長い導電素子群も意図される。図示した補助的な細長い導電素子群40は、動作TEM素子群35の平行な細長い導電素子36より幅狭であるが、動作TEM素子群のストリップより幅広のストリップとして具現化された補助的な細長い導電素子群を含め、その他の幾何学構成も意図される。補助的な細長い導電素子群40によって形作られる補助的なデカップリングTEM素子群を、マルチチャネルTEMコイル30の意図される動作周波数(すなわち、関心ある磁気共鳴周波数)より低い好適な共振周波数に調整することにより、隣接し合うTEM素子35間のカップリングを実質的に抑圧することができる。]
[0027] 図示していないが、マルチチャネルTEMコイル30は、例えば動作TEM素子群35の平行な細長い導電素子群36の同調キャパシタンス、離調回路、又はインピーダンス整合回路など、技術的に知られたその他の構成要素を含むことができる。]
[0028] 図2及び3を参照するに、1つの好適な手法において、補助的な細長い導電素子群40の各々は、調整可能な同調キャパシタンス42を含んでいる。補助的な細長い導電素子群40によって形作られる補助TEM素子群は、概して誘導性であり、調整可能な同調キャパシタンス42は、2つの隣接する動作TEM素子35を実質的にデカップリングするように補助TEM素子群のリアクタンスを調整するために、このインダクタンスの部分的な相殺を調節可能に調整することを可能にする。1つの例示的な調整法において、マルチチャネルTEMコイル30の隣接し合う動作TEM素子35の共振が、好適なユーザインタフェース46(図2では別個の構成要素として示されているが、場合により、ネットワークアナライザ44と一体化されてもよい)に表示を出力するネットワークアナライザ44を用いて監視され、補助的な細長い導電素子群40の調整可能な同調キャパシタンス42は、隣接し合うTEM素子のカップリングによって引き起こされる(監視されている共振の)共振スプリットを排除するように調整される。必要に応じて、調整された補助TEM素子群の共振周波数も検査され、それがスキャナの電子装置又は無線周波数で動作するその他の構成要素と干渉しそうな共振周波数にないことが確保される。一例として、図3のものと同様の補助ストリップ導体40を用いて実際に構築され、298MHzに同調された(すなわち、7テスラにおける1Hの磁気共鳴周波数に同調された)7テスラのマルチチャネルTEMコイルにおいて、補助ストリップ導体によって形作られた補助TEM素子群を約230MHzの共振周波数に調整することが、7テスラのマルチチャネルTEMコイルの動作TEM素子群の実効的なデカップリングを実現することが見出された。] 図2 図3
[0029] ネットワークアナライザ44を用いる上述のデカップリング手順は、補助TEM素子群を所定の周波数に同調することによって行われるのではなく、むしろ、ネットワークアナライザ44を用いて動作TEM素子群35の伝達関数を調べ、当初観測された共振スプリットが消滅するまで、補助的な細長い導電素子群40の可変すなわち調整可能なキャパシタンスの値を変更することによって行われる。好適な一手法において、動作TEM素子群35は別々にMRシステムの周波数に調整される。そして、2つの隣接する動作TEM素子35と、1つのデカップリング素子としての、介在するデカップリング用の補助的な細長い導電素子40とが動作可能にされ、その他全ての動作TEM素子及び補助素子が無効にされる(すなわち、電気的に回路開放される)。そして、この第1のTEM素子対が、これらTEM素子の1つで観測される共振スプリットが消滅するまで補助素子内のキャパシタンス42を調整することによってデカップリングされる。その後、監視される素子のその他の隣接動作TEM素子及び対応する補助素子が動作可能にされ、該補助素子内のキャパシタが共振スプリットの最小化又は除去のために調整される。第1の補助ストリップのキャパシタの調整は、小さい補正を必要とし得る。そして、全ての対が有効にされるまで、次の隣接し合う動作TEM素子及び補助素子を有効にし、先に有効にされたものを監視することによって、この手順が繰り返される。コイル・チェーンが例えば図2に示した円筒形コイル30等の閉ループを形成するとき、最初の補助素子のキャパシタが最後の調整を受ける。TEM素子の共振及びデカップラキャパシタの設定の微調整を最終的に“周遊”して行うことは、更なる改善をもたらし得る。しかしながら、デカップリングを実現するのに単一パスで十分なこともあり、そのような場合には手順の繰り返しが省略されてもよい。] 図2
[0030] 対照的に、デカップリング部品間に配線電気接続又はその他の近接接続を含む容量性の減結合回路網及びそれに類するものは、高い度合いの相互結合を示す傾向にあることが知られており、そのため、実質的にデカップリングされたマルチチャネルTEMコイルを達成するように減結合回路網を調整することは、うんざりするような、繰り返しの、時間を消費する処理である。上述の調整処理はネットワークアナライザ44を採用し、補助的な細長い導電素子群の共振周波数を直接的に参照していないが、例えばデカップリング中に補助的な細長い導電素子群の共振周波数を監視する等、その他のデカップリング処理を採用することも意図される。]
[0031] 例えば図2に示した円形断面を有する円筒形のマルチチャネルTEMコイル30等の一部の実施形態において、無線周波数スクリーン34は閉ループを形作り、上記複数のTEM素子35はN個のTEM素子及びN対の隣接TEM素子(マルチチャネルTEMコイルが閉ループであることによる)を有し、上記複数の補助的な細長い導電素子40はN個の補助的な細長い導電素子を有し、各対の隣接TEM素子間に1つの補助的な細長い導電素子が存在する。ここでは概して、Nは、マルチチャネルTEMコイルのTEM素子の数に一致する4以上の整数である。] 図2
[0032] 意図される一部の実施形態において、マルチチャネルTEMコイルは閉ループではなく、開ループである。そのような実施形態においては、動作TEM素子は閉ループを形成しないので、N個のTEM素子は(N−1)対の隣接TEM素子を定める。従って、そのような実施形態においては、マルチチャネルTEMコイルの動作TEM素子をデカップリングするために、(N−1)個の補助的な細長い導電素子が好適に用いられる。]
[0033] 図4−8を参照するに、各々が2つの隣接する動作TEM素子と並行に配置され、該2つの隣接動作TEM素子の間の中央に配置され、且つ該2つの隣接動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される補助的な細長い導電素子群は、様々に具現化されることができる。図4−8は、更なる例示的な実施形態を示している。図4は、補助TEM素子を形作るように両端又はその近傍で無線周波数スクリーン34と接続された細長い棒(ロッド)50として具現化され、且つ調整可能な同調キャパシタンス42を用いて共振を調整することが可能な、補助的な細長い導電素子を示している。図5は、補助TEM素子を形作るように両端又はその近傍で無線周波数スクリーン34と接続された細長い二重ロッド60として具現化された補助的な細長い導電素子を示している。図5に示した実施形態においては、各構成ロッドが、同調のために調整可能な付随の同調キャパシタンス42a、42bを有している。個々の調整可能な同調キャパシタンス42a、42bを備えた二重ロッド60の使用は、隣接し合う動作TEM素子35のデカップリングを一層正確に調整することを可能にする。] 図4 図5
[0034] 図6は、電気的にフローティングの細長い導電ループ70として具現化された補助的な細長い導電素子を示している。細長い導電ループ70として具現化された補助的な細長い導電素子は、補助TEM素子を形作るように無線周波数スクリーン34と接続されてはいない。各細長い導電ループ70は、2つの隣接する動作TEM素子35を含む平面と平行なループ面を画成している。図6のループ70の向きを特定する別の言い方として、ループ面は無線周波数スクリーン34の近接部分と平行である。図6に示した実施形態においては、導電ループ70内に挿入された1つ以上の調整可能な同調キャパシタンス42c、42dを用いて、細長い導電ループ70を、マルチチャネルTEMコイルが同調される磁気共鳴周波数より高い共振周波数に調整することによって、実効的なデカップリングが達成される。デカップリングのための精密調整は、図2のネットワークアナライザ44及びディスプレイ46を用いて実験的に決定され得る。図6に示した実施形態において、細長い導電ループ70の長さは、動作TEM素子35の長さと同等である。] 図2 図6
[0035] 図7は、補助的な細長い導電素子が図4の細長いロッド50と図6の細長い導電ループ70との組み合わせとして具現化された一実施形態を示している。細長いロッド50が補助TEM素子を形作る一方で、細長い導電ループ70は電気的にフローティングである。従って、図7に示した複合型の補助的な細長い導電素子50、70は、対称性によって互いにデカップリングされたTEM素子とフローティングの細長い導電ループとの組み合わせである。図示していないが、細長いロッド50、細長い導電ループ70、又はこれらの双方に、様々な配置の1つ以上の調整可能な同調キャパシタンスを含めることができる。] 図4 図6 図7
[0036] 図8は、補助的な細長い導電素子が、隣接し合うTEM素子35の間に配置された第1及び第2の平行な細長い導電素子80a、80bとして具現化された一実施形態を示している。第1の平行な細長い導電素子80aは、隣接動作TEM素子35のうちの近接する一方から離隔され且つそれと平行であり、両端近傍で該TEM素子と結合されている。第2の平行な細長い導電素子80bは、隣接動作TEM素子35のうちの近接する他方から離隔され且つそれと平行であり、両端近傍で該TEM素子と結合されている。図示していないが、隣接し合う動作TEM素子35をデカップリングするように複合型の補助的な細長い導電素子80a、80bを調整することを可能にするよう、複合型の補助的な細長い導電素子80a、80bに調整可能な同調キャパシタンスを組み込むことができる。] 図8
[0037] 認識されるように、一部の実施形態において、調整可能な同調キャパシタンス42、42a、42b、42c、42dのうちの1つ、幾つか、又は全てが、デカップリングを達成する所望の共振周波数を得ることに適した固定値を有する固定の、すなわち調整できない、同調キャパシタンスで置き換えられてもよい。補助的な細長い導電素子群は数多くの利点を有する。それらの利点には、例えば、有利な対称性、TEM素子の長さ方向に沿ったデカップリングの分布、マルチチャネルTEMコイルのTEM素子群の間の既存の細長い間隙内への補助的な細長い導電素子の良好な幾何学的適合性などが含まれる。]
[0038] 好適な実施形態を参照しながら本発明を説明した。以上の詳細な説明を読んで理解した者は改良及び改変に想到し得る。本発明は、添付の請求項の範囲又はその均等範囲に入る限りにおいて、そのような全ての改良及び改変を含むとして解釈されるものである。請求項において、括弧内に置かれた如何なる参照符号も、請求項の範囲を限定するものとして解されるべきでない。用語“有する”は、請求項中に列挙したもの以外の要素又はステップを排除するものではない。要素の前に置かれた“a”又は“an”は、そのような要素が複数存在することを排除するものではない。開示した方法は、複数の別個の要素を有するハードウェアによって実行されてもよいし、好適にプログラムされたコンピュータによって実行されてもよい。複数の手段を列挙するシステムクレームにおいて、それらの手段の幾つかが、単一且つ同一のコンピュータ読み取り可能ソフトウェア品目又はハードウェア品目によって具現化されてもよい。複数の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、それらの手段の組み合わせが有利に使用され得ないことを指し示すものではない。]
权利要求:

請求項1
無線周波数遮蔽体;前記無線周波数遮蔽体と結合された平行な細長い導電素子群によって形作られ、且つマルチチャネル無線周波数ドライバと動作可能に接続されるように構成された複数の動作TEM素子;及び複数の補助的な細長い導電素子であり、各々が、2つの隣接する動作TEM素子に平行に、該2つの隣接する動作TEM素子の間に配置され、且つ該2つの隣接する動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される、複数の補助的な細長い導電素子;を有する無線周波数コイル。
請求項2
前記無線周波数遮蔽体は閉ループを形作り、前記複数の動作TEM素子はN個の動作TEM素子及びN対の隣接し合う動作TEM素子を有し、前記複数の補助的な細長い導電素子はN個の補助的な細長い導電素子を有し、各対の隣接し合う動作TEM素子の間に且つ該動作TEM素子に平行に、1つの補助的な細長い導電素子が配置される、請求項1に記載の無線周波数コイル。
請求項3
前記複数の補助的な細長い導電素子は:2つの隣接する動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される補助TEM素子を形作るように、該2つの隣接する動作TEM素子の間に配置され且つ前記無線周波数遮蔽体と結合された細長い導電素子を有する、請求項1に記載の無線周波数コイル。
請求項4
前記細長い導電素子は、前記動作TEM素子の長さにほぼ等しい長さを有する、請求項3に記載の無線周波数コイル。
請求項5
前記複数の補助的な細長い導電素子は:2つの隣接する動作TEM素子の間に配置され、且つ該2つの隣接する動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される細長い導電ループを有する、請求項1に記載の無線周波数コイル。
請求項6
前記細長い導電ループは、伸長方向に、前記隣接する動作TEM素子の長さにほぼ等しい長さを有する、請求項5に記載の無線周波数コイル。
請求項7
前記複数の補助的な細長い導電素子は:2つの隣接する動作TEM素子の間に配置され、且つ該2つの隣接する動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される細長い導電ループであり、該2つの隣接する動作TEM素子を含む平面と平行なループ面を定める細長い導電ループを有する、請求項1に記載の無線周波数コイル。
請求項8
前記複数の補助的な細長い導電素子は:第1及び第2の隣接する動作TEM素子の間に配置され、且つこれら2つの隣接する動作TEM素子を実質的にデカップリングするように調整される第1及び第2の平行な細長い導電素子を有し、前記第1の細長い導電素子は、前記第1の隣接する動作TEM素子から平行に離隔され、且つ両端近傍で前記第1の隣接する動作TEM素子と結合され;且つ前記第2の細長い導電素子は、前記第2の隣接する動作TEM素子から平行に離隔され、且つ両端近傍で前記第2の隣接する動作TEM素子と結合される;請求項1に記載の無線周波数コイル。
請求項9
当該無線周波数コイルは円筒形であり、各動作TEM素子は、一方側のその両端近傍で、前記第1の細長い導電素子の1つと結合され、且つ他方側のその両端近傍で、前記第2の細長い導電素子の1つと結合される、請求項8に記載の無線周波数コイル。
請求項10
主磁場を生成する主磁石;及び請求項1に記載の無線周波数コイル;を有する磁気共鳴システム。
請求項11
請求項1に記載の無線周波数コイル;及び前記無線周波数コイルに結合され、前記動作TEM素子の各々を他の動作TEM素子から独立に駆動する、あるいは前記動作TEM素子の複数の異なるグループの各々を他のグループの動作TEM素子から独立に駆動するマルチチャネル送信器;を有する無線周波数励起システム。
請求項12
磁気共鳴スキャナの検査領域内に無線周波数場を生成するよう、複数の平行な動作TEM素子を独立に励起するステップ;及び各補助導電素子が2つの隣接する平行な動作TEM素子の間にそれらと平行に配置された補助導電素子群を用いて、前記複数の平行な動作TEM素子のうちの隣接し合う動作TEM素子をデカップリングするステップ;を有する磁気共鳴励起方法。
請求項13
前記励起するステップに先立って、隣接する平行な動作TEM素子をデカップリングするように前記補助導電素子群を調整するステップ;を更に有する請求項12に記載の磁気共鳴励起方法。
請求項14
前記調整するステップは:ネットワークアナライザを用いて、隣接する平行な動作TEM素子の共振を監視すること;及び監視された共振における、隣接する平行な動作TEM素子のカップリングによって引き起こされる共振スプリットを排除するように、前記補助導電素子群を調整すること;を有する、請求項13に記載の磁気共鳴励起方法。
請求項15
前記補助導電素子は前記動作TEM素子と平行に延在されており、前記調整するステップは:隣接する平行な動作TEM素子をデカップリングするように、前記補助導電素子群のキャパシタンスを調整することを有する、請求項13に記載の磁気共鳴励起方法。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
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申请号 | 申请日 | 专利标题
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